6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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他方では、リクとアレンは東ゲートから、エリス、デイジー、シェリルは北ゲートから、シャーロックとラウルは西ゲートから入っていた。 「どーするさ、リク?」 「ンなこと云われても…。」 リクはPDAを見ながら頭を書いた。地図は迷宮の構造を詳細に映し出してはいるが、実際に歩いてみると地図があっても迷いそうだ。 「この点滅している青いマーカーが味方、だろ?」 「だね。まぁみんなバラバラで味方って云えないけどねー。」 アレンは革靴の爪先で壁でつつく。 「相手は連携取れてるから数は当てにならないな。」 「それでもやるっきゃねぇだろ。」 リクはフンと鼻息を鳴らして握っている鳳嘴を突き出した。 アレンは頭を振る。 「勝たなくてもいいんだよ?あくまで親睦を深める行事らしいし、さ。」 「それでも、やるんだよ。」 リクは勇み足だって迷宮の奥に進んだ。足を高々と上げる様はさながら月を歩く宇宙飛行士だ。 アレンは微笑みながら、静かにため息をついた。 「そこ、行き止まりだよ。」 無視したフリをしてリクは真っ直ぐ進んだ。
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