6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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ルーカは十数枚、くすんだ灰色の呪符を取ると、残りをウエストポーチにしまった。 更に、手にある呪符を折り畳み、一気に宙に放った。 呪符は何時の間にか白い人型の札に変わり、床の上で三角形を模すように並ぶ。 その数、十二枚。 ルーカはポソポソと咀嚼するように何か呪文を唱えた。 「トゥエルブ・スピリッツ、『クンビラ』。」 すると正面の頂点に位置する札がボコボコと膨らみ、何やら肉体を形成し始めた。 それはやがて、十匹くらいの、綿埃を纏めて作ったような鼠の姿になる。
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