6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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「散開!」 ルーカの一声で、クンビラは四方八方に散らばる。 外見はほとんどぬいぐるみに近いとはいえ、パッと見は鼠。 女子を中心に悲鳴が沸き立つ。それで沈黙が破られ、隠れていた面子が飛び出してきた。 一年生の奇襲にルーカは眉一つ動かさず、指を打ち鳴らした。 途端に他の札もボコボコと膨らみ、虎やら犬やら馬やらに成った。 「さぁ、マンハントだ。かかれ!」 ルーカを取り囲む動物達が近付く一年生に飛びかかる。 奇襲組は慌てて応戦し、ゲート付近は大混戦になる。 「動物好きなのかな…。」 飛び出すタイミングを逃した、もとい飛び出す気が無いアレンが不思議そうに呟く。 「アレは、式神じゃねーか…?」 魔法の知識に乏しいリクだが、一連のルーカの行動には見覚えがあった。
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