6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

25/64
前へ
/913ページ
次へ
「リクッ!」 アレンは腰に付けた警棒を出して援護しようとするが、もう一つの蛇の頭が飛び出してきた。 外見はほとんど同じだが目は黄色い星のワッペンになっている。 「なっ…!」 アレンは一歩退いて噛みつきをかわすと、右手の警棒で鼻先と下顎を殴った。 蛇は怯むが、さしてダメージは無いらしく、威嚇するように口を開いて牙を見せつける。 その蛇が出て来た時に一緒に出て来た体を見てアレンは冷や汗を流す。 蛇には尾が無かった。 正確には一つの胴体を二つの蛇の頭が共有している。尾に当たる場所に×目の頭があるのだ。 「イヤイヤイヤイヤ!どこのどちら様で!?」 「あぁ、十二神将の一体シャンディラだよ。仏教世界のモノだから普通式神にはしないけどな。ようは邪道だ。」 目の前の戦いそっちのけでルーカはサングラスを拭いている。 「まぁ…お前達のような蟻にはこんなので充分だろう。」 アレン、リクの眉が動いた。
/913ページ

最初のコメントを投稿しよう!

863人が本棚に入れています
本棚に追加