6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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リクがシャンディラを倒す十数分前、西ゲート 「…でね、そうやって選ばれた二年生の中のトップクラス…、あぁちょいと自慢気だねぇ…、えぇと、うーん、まぁ選ばれた二年生の中でちょいと強い人五人を『5 in 2』っていうのさぁ。」 一年生からの武器、魔法の応酬を軽やかにかわしながら、青年は饒舌に語り続ける。 青年は鮮やかな長い茶髪を三つ編みにし、それを後ろで結って、髪留めで留めている。 右手には紫色の、1mはあるキセルを持っている。先端からはモクモクと煙を焚かせ、時折煙を吸っては、襲い来る相手の攻撃をかわした後に吹きかけていた。 「んでもって、その栄えあるエリート集団の中に、どーゆーわけかウチが選ばれちゃってるんだよね。ただの煙小僧、リーシェン・レンがねっ!」 名乗った直後に一年生の女子が突き付けたサーベルの切っ先を屈んでかわし、口から勢い良く煙を吹き出す。 「キャアッ!」 黄色い悲鳴を上げて、その女子はスカートを抑えた。 「…薄緑。」 さりげなく中を確認して、リーシェンは俊敏な動きで再び乱舞する武器の中に身を投じる。
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