6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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「参った、参ったぁ!あのルーイ・クラウスター・ジュニアの弟君が相手じゃねぇ!あぁ、君も同じ名前か。」 降参の台詞とは思えないほど不遜な口振りだ。 「僕の力じゃない、ここにいる皆の力を合わせたから!」 ラウルが言い放った言葉にその場のクラスメイト全員が歓声を上げた。 「あぁ!確かに…。」 しかし、リーシェンはより深い笑みを浮かべていた。 「お前の力は一滴も入っちゃいないな、ルーイ…いや、ラウル・クラウスター!」 ラウルはグッと息を呑む。 「お前のウィル・オブ・ウィルは兄貴から、イヤ先祖代々のお下がりだ!受け継いだお前の力は微塵も入っちゃいないだろうねぇ!どうせ使える魔法のほとんども継承と同時に身に付けたんだろ!えぇ?!ウィル・オブ・ウィルが無けりゃここに居ることすりゃ出来ない無能の癖に!」 愉快そうに顔を歪めて喚き立てるリーシェンに、ラウルは唇を噛み締め、汗を垂らしながら微かに震えていた。 「お前の兄貴を過去のNOISEから引用してやろうか?!今のこの戦術はお前の兄貴が五年前のダンジョンプレイで使ったのとマルッキリ同じなんだよ!デウスエクスマキナを潰した手順も、兄貴が実技試験で見せつけたヤツとイコールだ!笑わせるねぇ、ホント!」 リーシェンの高笑いが響く。
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