6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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爆発が起こった後に、バタバタと人が倒れ伏し音が聞こえた。そして白い発光と共に、そこから人は消え失せた。 PDAのカウントが28を示す。 「なろぉ…。」 鼻血を袖で乱暴に拭き取り、シャーロックはラウルを顧みた。 ラウルは目を伏せ、冷や汗を流しながら小さい肩をブルブル震わせている。歯と歯が小刻みにぶつかり合う音も聴こえた。 ウィル・オブ・ウィルは稼働しているが、使用者がこうでは迅速な攻撃は期待できない。 それでもシャーロックは前に踏み出した。 「どうしてこっちから潰さなかったんすか?!」 シャーロックが繰り出す鉄の塊の乱撃。 床に、壁に窪みを拵えていく。 「ウィル・オブ・ウィルに正面から突っ込んだらもしもの事があるだろぃ?それに数を減らした方が楽だからね!」
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