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「…大声を出せば位置が知られる事くらいわかるだろう。」
うんざりした口調で大男が姿を現した。そしてゆっくりと名乗る。
「5 in 2が一人、アッシュ・ウィングスだ。さっさと広間に行きたいんだけどな、抗うなら早くしてくれ。」
尊大な発言にエリスは額に青筋をたてた。
同時に何かが頭の中で切れとんだ。
「あぁ…?娑婆憎が舐めてんじゃ無いわよ…。」
エリスはユラリと両手に鉄扇を持って仁王立ちになった。
それを見たシェリルは戸惑うが、デイジーは目配せして合図した。
シェリルはその意味を理解したが、足が進むのを拒むように震えた。
だが、エリスやデイジーの目は本気だ。
シェリルは息を吸って気を鎮めると、コクリと顎を引いた。
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