6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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エリスは蝋色漆をヒラヒラさせながらウィンクしてみせる。 「モチロン、やられたらきっちりやり返すのが流儀ですから♪」 「…いい心掛けだ。」 「光栄ですわ♪」 満面の笑みのエリスの隣でデイジーは拳をさすっている。 「大丈夫?」 シェリルが心配そうに声を掛ける。 「アイツの両腕、多分全部鎧になっている。生身だと思って殴ったらチョット…。」 デイジーは拳にまた力を込める。 それを見たシェリルはレイピアを構え、アッシュを見やった。 「なぁ、シェリル。」 「何?」 「次は、手を抜くな。」 レイピアの刀身が僅かに揺れた。 しかし、シェリルの鮮やかな緑色の瞳は揺れなかった。
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