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そして見慣れたハンマーの先端が見えた瞬間、張り巡らせた煙を起爆させた。
爆音が轟き、灰色の硝煙が立ち込める。
だが、その中から飛び出してきたのは黒こげのブレザーだった。
続いて、汚れたシャツ姿のシャーロックが出てくる。
「出会い頭にイッパツ、って勘弁してくださいよ…。」
シャーロックは焦燥と驚愕が入り混じった息を上下する肩から吐き出す。
「ブレザーで思いっ切り払ったか。随分と雑じゃないかぃ?」
「ゼータク云える状況じゃ…ないんでねっ!」
シャーロックはハンマーを振りかざして突撃した。
リーシェンは相も変わらぬ身のこなしですり抜け、起爆の機会を窺う。
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