863人が本棚に入れています
本棚に追加
/913ページ
「混んでんな~。」
リクが気怠そうに呟くとアレンが云った。
「一旦別れてさっさと受付済ましちゃおうよ。」
「あぁ、わかった。」
リクとアレンは別れて別々の受付に並んだ。
しばらく待った後ようやくリクの番になり、受付をしている女子学生の前に立った。
ネクタイの色が赤色の所を見ると三年生のようだ。
「は~い入学おめでとう!」
その三年生が黄色い声で迎えた。アッシュブラウンの髪が印象的な少女だ。
「あっ…はぁ、ども。」
リクは照れて少し恐縮した。
そんなリクを少女はカウンターから身を乗り出して覗き込む。
急な接近にリクは思わずたじろぐ。
「何人?!東洋っぽいけど…。」
「えーっと…日本人デス…。」
「へー日本人かぁ!すっごい偶然!アタシもなんだよー♪」
「はぁ…そりゃどうも」
どうも返事がアベコベになるリク。
「アタシは四ノ宮ヲリエ!わかんないことあったら何でも聴いて♪アタシここ長いからさー♪あっ、学生証見せてね。」
サラリと話題を変えられてリクは慌ててボストンバックから学生証を取り出してヲリエに渡した。
最初のコメントを投稿しよう!