3.壇上の男

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アナウンスが流れた後講堂内は拍手と歓声に包まれた。学年関係なく笑顔でレイルコールを始める。ステージを挟んだ先にある何かを呼び寄せているようだった。 「な、なんだよこれ。」 イマイチ盛り上がりの意味がわからないリクはあちらこちらから爆発する感激に上手く反応できない。 「レイル・コンスタンティノーブルだから…。会ったことは無いけど人気はすごいらしい。」 一方のシオは冷静だ。だが、この歓声に参加する気配はない。 「そんなにすげぇ奴なのか?!入学生だって騒いでるじゃん…。」 リクの周りの入学生、特に女子が黄色い声で忙しなく囁き合う。 「やっぱり噂通りスゴい人…」 「あのウェルキン・ファウストの再来…」 「レイルが好きで入った…」 「何かスゴいことをするかも…」 リクはようやく慣れたのか落ち着きを見せている。 「とりあえずスゴい奴なんだな、きっと。」 シオは何も答えなかった。
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