4.スタートライン

4/22

863人が本棚に入れています
本棚に追加
/913ページ
何故かさっきの呟きより呂律が悪い。 「なんだよアイツ、大丈夫かよ…。」 リクが呟いた。教室内の沈黙にクラスメートの不安が差し込む。 「とりあーえーず…なんだ、日程か…。」 カークスは気怠そうにファイルを開いた。 「今日はぁー…ひーとまぁ…ず。この、まま解、散、してー…各自寮に戻っ…てーの、あぁ、荷物は、部屋ー…に、いれてある、からー…整理…なりなんなーり、し、ちゃ、って…。」 いい加減間延びした会話に皆苛立ち始める。 「あぁー明日か、らぁー、三日くらぁー…い…だっけな、生徒会主催でー…歓、迎、会、兼ねーての、オォーリ…エン…テー…ションが、あるんで、まぁせぇーいぜぇーい楽しぃん、でくださぁ…い。」 さっさと云えば早くすむ連絡がやたら長い。 入学早々教師の前で寝ているクラスメートもいる。あの刺青も寝ているが…どうも初めから寝ているようだ。
/913ページ

最初のコメントを投稿しよう!

863人が本棚に入れています
本棚に追加