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一息ついてると、ノックの音が聞こえた。
「は~い、どうぞー。」
リクの声に応じてドアが開く。入ってきたのは三つ隣のアレン。もう制服は着替えており、ラフな格好になっている。
「ヤッホー、景気はどーだい?」
「ボチボチだな、荷物の片付け済んだのか?」
「まーねぇ♪」
陽気でマイペースなアレンだが意外と几帳面な所がある。一方ズボラなリクはまだ荷物に手を付けていない。
「良い部屋だよねー、女子寮と距離がありすぎるのが残念だけど。」
アレンはデスクに腰掛けて窓の外を見やる。そこから見えるのは残念ながら二年生男子の寮だ。
「お前はホント…。ってか女子寮入るのはアウトらしいじゃん、確か謹慎一週間か特別奉仕活動一週間。」
リクが告げた辛辣な現実にアレンはオーバーに返す。
「そこは緩くしてほしかったよね~、刺激と興奮が青春の全てじゃないかー。まさにハードボイルド!」
「それは意味が違うだろ…。それに、んなふしだらな生活してたらいつか自滅…」
リクの言葉が止まったのは何やら騒がしい騒音が響いたからだ。
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