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「なんだ、なんだぁ?」
リクはうんざりした様子で呟く。ロクでもないことだとなんとなく察していた。
「俺の部屋とは逆方向だねー、階段側だ。」
アレンは興味深々で部屋を出た。こうなっては止められない。
「全く…」
リクは重い腰を上げ、アレンに付いていった。
廊下に出ると階段側の二つ隣の部屋の0309が開いている。
「あそこはシオだな。」
中にはいると困惑した表情で立ち尽くすシオと部屋のあちらこちらを探る刺青がいた。
全力で走ってきたらしく汗をかいている。
「あっ…」
シオが二人に気付くと、
「何っ?!もう来たのかっ?!やっば、エマージェン…なんだよ違うじゃねーかよ、紛らわしいなー、頼むよ、今の俺は針の穴に糸を通す時並みにガッチガチなんだよ、モバガチャなんだよ!」
筋違いな逆ギレを交えて刺青が割り込む。
「あぁ…ゴメン。」
これまた筋違いな謝罪を口にするシオ。
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