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デイジーの誘いを受けながらも内心、シェリルはシオが自分をちゃんと見つけてくれりだろうかと不安になる。
ただそれは約束に忠実であろうとしているのでは無く、エリスやデイジーと向き合うのに後ろめたさを感じずにはいられない自分がいるが故だ。
また、自分を甘やかそうとしている。
みんなと向き合うのは、シェリルだ。
だが甘えを帯びる気持ちを強く噛み締めていられたのは、シオの言葉があったからだ。
シオの想いに答えなければ。
デイジーだって、私にどれだけ拒まれても手を差し伸べてくれる。
もう、無碍には出来ない。
使命感に近しい高まりにシェリルはその手で火をくべていた。
「ね、ねぇシェリル!何食べるの!」
たどたどしさを勢いで誤魔化し、エリスは笑い掛けた。
「え、えぇと……わかんない…。あ、でも…魚…料理が食べたいかも…。」
「あたしはミートパイにミートローフにミートボールだな。」
「もう!タンパク質取りすぎよデイジーは!その内ボディビルダーみたいになるんだから…。」
「野菜なんか食べても精付かないよ。」
胸を張って偏食を自慢するデイジーにエリスはやたら黄色い声で笑う。
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