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「うぬおぉおぉぉ!!シオォォォ!!!シェエエリルゥゥウウ!!!」
盛大に場違いな大声が保健室の内部を震撼させた。
「だぁからやかましいんだよぉ!!!」
間髪入れずペネロペが大音量で殴り返す。
「っはうっ!スイマセン!」
大声の主、シャーロックは思わぬお叱りに驚いた後、シオのベッドを囲むリクとシェリルを目ざとく見つけ出す。
「おおぉっ!!見つけっ」
「シャーラァップ!!」
シャーロックの言葉を再びペネロペの怒号が木っ端微塵にする。シャーロックはやたら低姿勢に謝りながら、ベッドの側に寄った。
「んじゃ改めて…」
「改めて、なんだ?またシャウトか?シャウトなのか?」
「ちげーよ!こう…無事で良かった!みたいな?」
「無事ってな……。」
リクは呆れ顔でシオを見やった。
シオはいつの間にか目を開いていた。腫れが引いていない右の瞼を気にする素振りを見せながら、側にいる三人の顔を順々に見渡す。
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