24.メイビーブルー

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「あ~…くっそ…。」 居たたまれなさで勢い良く飛び出したはいいものの、一挙に手持ち無沙汰になってしまったリクは彷徨く他無かった。かといって保健室から遠く離れる事も出来ず、近場の階段に腰掛けて自省し始める。 「なぁ~にやってんのさ。」 頭が静かに回る前に、抜けた声が割り込んでくる。 「アレン…。」 「どこぞでアドレナリン出し過ぎて脳貧血かい?」 「…バカかお前。」 自分の態度がふてくされている感じがして、リクは自己嫌悪する。 「保健室が判んない?お世話になった癖に。」 「知ってるよ!…ってか、もう行った。」 勘の鋭い奴だ。 「治療だか何だかで追い払われた?」 「ちげーよ。そんな重体じゃなかったし。」 「パシリ?」 「バーカ。」 「じゃあ何なのさぁ~?」 遠回しにリクの本心を浮き彫りにしていくつもりだろうか? アレンの意図はわからないが、リクの心は手に緩んでいく。
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