863人が本棚に入れています
本棚に追加
リクが出て行って数分経った後に予期せぬ来訪者が姿を見せる。
整った、官能的なプロポーションの上級生、四ノ宮ヲリエ。貴婦人めいた足取りとまだあどけない少女の面影が残る笑顔を伴った、どこか不思議な女だ。
「ヤッフー♪元気してるぅ?」
「ヲリエ…先輩。」
「元気って見た目じゃないけどまぁ元気そうで良かったよっと♪」
迷い無い足取りでベッドの脇に寄る。初対面のシェリルとシャーロックは目をパチクリさせて来訪者を見つめている。
「あ、あたし四ノ宮ヲリエ!NOISEの編集してんの。」
「ハァ…。」
肩書きを聴いてシェリルは僅かに警戒する。
「じ、自分シャーロックでっす!」
しかしそんなシェリルもどこ吹く風か、何ら下心無しでシャーロックが自己紹介する。頬を赤らめて、ドキマギしているようだ。シャーロックの無防備さに、逆に恥ずかしさを覚えたシェリルははにかみながら倣う。
「シェリル、です。シェリル・ハウルロイド…。」
「うんうん!ヨロシクね」
柔和で人当たりのいいヲリエにシェリルも警戒心を緩めた。だが、意を決して知りたい事柄を問い質す。
最初のコメントを投稿しよう!