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「あの…シオとはどんな関係で…?」
「ん~関係って云える程の付き合いはまだかな?ね、シオ君。」
「色々…教えてくれたんだ。」
シオの瞳の空色は陰らない。明るく透き通り、ヲリエに心を許している事を示している。
それを確認したシェリルはヲリエが胡散臭い人間では無い事を認識する。それでもシェリルが纏っていた小さな威嚇は感づかれたらしい。シェリルが大きな、たっぷりとした瞳を煌めかせた。
「もしかしたら…あたしの事疑ってる?色々訊いてあっちこっつに流そうとしてる、みたいな。」
「えっ、いや…!」
唐突に指摘されてシェリルは図星を見せてしまう。
「かなわないな~、何回もパパラッチ扱いされんのはさぁ。」
「スイマセン…。」
「まぁ気にしないで!ズケズケと上がり込むあたしも悪いからさ♪」
緩い笑顔で一頻り笑った後、唐突にヲリエの目つきが変わる。
「さて、流しはしないけど訊きたい事はあるんだよね、私は。」
「…っ!」
「NOISEのチーフとして仕事はしないとダメだからさ。あなたに色々確認しないとダメなんだよね。」
「何を…ですか?」
シェリルの挙動を焼き付けんばかりに、ヲリエの眼光は鋭く研がれる。
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