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「あたしが云うのも可笑しなハナシだけどさ、キミには断る自由も権利もある。あたし達がどんなにえばって要求しても、それを突き崩す事は出来ない。」
「使いません。」
「どうして?」
「今回の私に関わる騒動は私だけのモノじゃありません。私に本心を伝えたくて苦しんだブリジットがいます、私の為に傷付いたシオがいます、私を導いてくれたたくさんの友達がいます。この騒動の中心は私でしょう、でも私を中心に渦巻いている想いはずっと多くの人のモノです。…NOISEに載せる事でどうなるか今の私には想像出来ません。」
声は下降する事無く、感情の高ぶりに乗って駆け上がる。
「でもこれだけは云えます。その先に何があろうと、私がそれを恐れてはいけないと。逃げてはいけないと。私に掛かった想いを、私に掛けてくれる人々を裏切る事だけはやってはいけないと…。今の私にわかる事は、これだけです。」
「それで…オーケーするのね?」
「はい。」
「実家の事触れるわよ?」
「大丈夫です。」
「こっちが掴んでいる限りのあなたの経歴に触れるわよ?」
「構いません。」
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