5.イン・フィーリングス

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軽く顔を傾け、小さく微笑みを見せるエリス。凛とした風格がありながらも、どこか柔らかで、温かいものを含んだ影がある。 その表情にシオもリクもシャーロックもアレンも見入っていた。 「1-Bの人はドアに入ってくださーい!チュートリアルハウスに移動します!」 生徒会のスタッフに呼ばれ、1-Bの群れがゾロゾロと移動する。 一瞬黙り込んでいたシオ達も慌ててその流れに入った。 ドアを通じて辿り着いたプラント「チュートリアルハウス」の中は植物園のように木々や草花で溢れているロビーがまず入り来る人を出迎える。 奥にはミーティングルームやフィットネスルーム、室内プール、道場といった鍛錬の場からゲームセンター、ビリヤード場といった娯楽の設備もある豪勢な作りだ。 「あの球体にどうやって詰め込んでんだ?こんなの…。」 「そーゆーのは大人の都合!訊いたらダメさ。」 リクの疑問を受け流したアレンは逆にリクに尋ねる。 「ってかまず何するんだっけ?」 「荷物預けて…どっかで集まるんだよな…。」 「ロビーでスタッフに荷物を預けて、九時四十五分に第二アリーナに一年生集合。総合ミーティング開始。」 リクの傍らからシオが代わりに答えた。素早い対応に二人は目を見張る。
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