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「私は…私のした事が正しいって確信を持てなかった。いや、やった実感すら持てなかった。皆にただ導かれて、冷静に心を見つめる余裕も無いまま、私はブリジットを未来に連れて行くと云ってしまった。今の私に本当に出来るかもあやふやなのに…」
シェリルは相変わらず静かな口調で語る。
「自分から自分を見る事は出来ない。私は此処にいる私が本当に正しいのかわからなかった…だから…!」
フッと、笑んだ。
「あなたが私を認めてくれた事が…とても嬉しかった。」
ヲリエは束の間、返事をしなかった。純粋な驚きを秘めたまま。
ヲリエも、笑んで返した。
「なーんだかなー…。私もうれしくなっちゃった。」
子供っぽい微笑みには誇り高さが見えた。
「お、オレも!聴いてただけだったッスけど…。」
シャーロックが頭を掻きながら云う。
「初めはちょっと気に食わなかったッスけどぶっちゃけ…。でもアンタが、本気でシェリルと向き合おうとしてんのはわかりました。」
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