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「でも見上げた根性だよな?自分の身を危険に晒して説得とはよ。お前も思うだろ?新人。」
エドガーに振られた月虎は大きく頷く。
「マジそうッスよ。女に手を挙げない感じとかマジ尊敬モン!ここって骨のある奴多いよな~!」
「今年の一年は腑抜け揃いと思っちゃいたが中々気骨あんじゃねーか。」
エドガーがご機嫌そうに鼻を鳴らす。所作の一つ一つはもう年配のそれに近い。だが、活力に満ちる瞳はまだ若さを残していた。
「あーあれ、エドガーさん。」
「ん?」
「オレ二年前のハナシあんま知らないんで微妙何スけど…シェリル…なんやらかんやらって結構皆が目の敵にしてた奴ッスよね?」
「お…おぉ。」
「どんなボンボンかと思えば案外ちゃんとしてるじゃないスか。親のした事に逃げねぇで向き合うなんて骨があらぁ。」
エドガーは幾分複雑な表情を浮かべる。
「まぁ俺らが憎んでたのは親父のレグナンの方だしな。元々娘の方を巻き込むハナシなんてねぇしな…。」
「それでも収められない輩は幾らでもいる。」
エドガーに続いてリカルドが口を開いた。
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