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「チャージインパクト。」
指を鳴らした右手から衝撃波を飛ばす。威力より速さを優先した形状だが、月虎は難無くかわす。
だが、追撃。
「ライトニングパイソン。」
左手から大きな雷の鞭が放たれる。鎌首を振り、アスファルトを抉りながら月虎に迫る。
「う、おっと！」
月虎はヒラリとステップしてかわそうとするが、雷撃の軌道の複雑さに振り回される。その間にリカルドは素早く数回指を鳴らし、水泡を作り出す。
「アクアプラネット。」
一瞬で月虎の胸部から頭部を水泡が覆った。月虎は驚いた表情で気泡を吐き出した。リカルドは賺さず雷撃を月虎に当てる。体中に流れる雷撃が月虎の体を蝕む。
（何が最弱だよ！えげつねぇ…。）
アクアプラネットが盛んに泡をたて始めたのを見計らい、リカルドは月虎の足元を指差した。赤い円が発生し、発光する。
「バーストマイン…
アビリティプラス、
ヒートジェイル。」
水泡が弾けると同時に、巨大な火柱が発生して月虎を飲み込んだ。小規模な爆発も起こり、辺りの空気を押し飛ばす。
「月虎さん！」
リクは思わず詰め寄った。容赦ないにも程がある。
叱責する瞳を向けたが、リカルドはまだ張り詰めた面持ちでいた。彼は構えを解いていない。
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