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「まずは自己紹介から…。」
女教師は畏まったように咳をする。
「私は今回の試験官、フレンシェル・レスト。皆の試験の監督して頂く事になったわ。初対面の子が多いと思うけどよろしくね！」
ハキハキとした喋り口調だ。日頃歯切れ悪いカークスの話し方とは全く別種のそれに生徒達は好印象を抱いた。
「それじゃあ説明に入ります！今回の実技試験で用いるのはワイルドキューブ！皆の興味を惹いてやまないコイツね。」
フレンシェルはワイルドキューブを叩いて示す。
「まぁ見た目は球体だけど中の空間の形は四角形だからワイルドキューブ！プラントを形成しているのと同じ空間魔法で作られたモノでね、今回はこれを使います！それで試験方式…」
フレンシェルはコツコツ足音をたてて階段を降りる。
「ちゃんと皆フォーマンセルのチームに所属しているわね？今から抽選を行い、順番を決めてワイルドキューブに四人一組、個々のドアから同時に入ってもらいます。そしてワイルドキューブ内のあらゆるトラップをかいくぐり、四人全員でワイルドキューブ内にあるセントラルコアに辿り着けたらクリア！制限時間は一時間よ！」
元気良いフレンシェルの話の最中、スッと手が挙がる。エリスだ。
「ハイ、何ですか？」
「個々のドア…から入るって事は四人全員バラバラでワイルドキューブに入るんですか？」
「ええ。バラバラに入って中で合流してもらいます。構造上可能だから安心してね！あぁ、でも連絡手段は一切与えないから気を付けて！」
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