5.イン・フィーリングス

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カークスの予告通り第四ミーティングルームでの一時間半は退屈極まりないものだった。 「グァ~死ぬかと思ったぁ!」 「また寝ちまったぜぇ!」 アレンとシャーロックが食堂のテーブルの上でだらしなく仰け反った。 リクは疲れた表情でエスプレッソを啜り、シオは馬のようにモシャモシャとレタスを頬張る。 食堂はビュッフェ形式であり、和食からエスニックまで様々ジャンルの料理が揃っている。 クラスメイトはガヤガヤと料理が並ぶテーブルに集まっているが、シオ以外の三人はすっかり気が滅入って食欲が無い。 シオはそんな面々をそっちのけで黙々と取ってきた料理を食べている。 「食べないのか?もう終わりだよ?」 何人かのクラスメイトが食堂から出ている。 「俺はエスプレッソだけでなんとか…。そっちは?」 リクの問いに二人は並んで右手を挙手して振る。 「食べないと大変なのにな…。」 シオはデザートのパンナコッタをつつきながら呟いた。
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