29.マインド・コンプレックス

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「のわわわっ!」 「トゥインクルランスブッシュ?!」 「ンだよそれ!」 「あの術だよ!知んねーのかよ!学生かよボケェ!」 「やかましぃ!」 怒鳴り合いながら二人は突っ走る。 「結局やっている事は同じかよ!」 「こっからだよ!」 スクァッシュはリクの肩を踏み台に飛び上がる。 「ジャック・オー・カノン!」 召還した大量のジャック・オー・ランタンが大口開けて火炎弾を撃ち込む。 だがデウスエクスマキナ2へ向けた攻撃では無く、床でそれらは爆発した。むせかえるような膨大な熱が沸き立つ。 「スカッシュ?!」 「スクァッシュ!見てろって!」 外した見たデウスエクスマキナ2はトゥインクルランスブッシュを撃ち放つ。 無数の光線は二人を刺し貫こうと迫る、が、ジャック・オー・カノンが爆発した床から漂う熱気に当てられ、軌道が歪んだ。歪に捻れた光線はあらぬ方向に散らばった。 「おぉっ!」 「熱い空気の中じゃ光は捻れるって…ね!」 結果が成就したと見るやいなやスクァッシュは軌道を変え、真っ正面から突撃する。リクも背後から続いた。 「スクァッシュ!」 「オレが防ぐからお前が決めな!」 「お前…!」 「ぶっ壊そうぜ、あの木偶の坊をさ!」 「…おう!」 自分より辛うじて半分ある背丈のスクァッシュがずっと大きく見えた。こんな大きなモノを自分の魂の中に宿していたのか。 昔からそうであった事を、リクは覚えていない。
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