5.イン・フィーリングス

18/66
前へ
/913ページ
次へ
昼食後、体操服に着替えたシオ達は模擬実技演習の為第八道場に移った。各クラス二十人が別々の道場に分かれて行う。 道場は畳を敷いた和式であり、広さは数十畳はある巨大なものだ。これが後十四室あるのだからつくづくチュートリアルハウスの内部構造はよくわからない。 「あぁ…ダルい、気持ち悪い…そしてアーイムハングリー…。」 アレンは青ざめた顔でしゃがみ込んでいる。シオが心配そうに声をかけた。 「だから食べろって云ったのに…。エリスから貰ったチョコレート食べる?」 「あー…そっちのカバンに入ってる。」 シオはアレンのトートバッグからエリスに貰ったチョコレートを出し、箱を開けて一つ、アレンに与えた。 「ゴメンね~、人の忠告ちゃんと聴いときゃねぇ、ホント…。あぁ、勝手に食べて良いよ、チョコ。」 「リクはよく動けるな、コーヒー三杯だけなのに。」 シオは向こうでエリスと準備運動しているリクを見やった。 「アイツは昔だからタフだからね~。うらやましいよ、全く。」 「シャーロックも丈夫だな。」 次はシャーロックを見やるが、その光景は対極だ。
/913ページ

最初のコメントを投稿しよう!

863人が本棚に入れています
本棚に追加