29.メイク・ミー・ハイ!

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「え?」 「ホントか?」 「へぇ…。」 後の三人も続いてセントラルコアに触れた。その温もりを共有した瞬間、 天井が四つに分かれて開いた。低く唸る機動音が鳴り響く中、四人は戸惑いと警戒を露わにする。 「時間ギリギリだけど…まぁ及第点よ!おめでとう!」 徐々に開けていく視界の直中にはフレンシェルとカークスが立っていた。 フレンシェルは快活な声で云う。 「仕掛けを見抜いてちゃんとセントラルコアに辿り着いた!もう少しスムーズにやれたらパーフェクトだけど…良い仕上がりよ!ねぇ、カークス。」 フレンシェルの元気良さにカークスはウンザリした顔つきでそっぽを向いた。 二人の出迎えを受けて、四人は呆気に取られたが、腹の底から漲る情動に全身が震えるのを感じた時、 無言で強く、拳を打ち合った。
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