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「今の俺が、本当の俺なのかな…?」
「さぁな。お前の本当の姿かもしれないし、新しく生まれたモノかもしれない。でも、その元は…お前が見せてくれた心の一つだ。」
「俺のモノなんて、何も無いよ。」
「生まれたんだよ。」
リクの言葉にシオは聞き入る。
「お前の手で生まれたもんが、今のお前にはあるんだ。」
リクの言葉にシオは震える。
「二年しか人生無いなんてさ、気にすんなよ。こっからなんだ、人生は。」
リクの言葉にシオは活きる。
表立って騒ぎ立てるような事はしない。それよりずっと大きな興奮が、密かに表情に浮き出ていた。
「顔、赤いぜ?」
指摘されてシオは漸く取り乱した。鼻先や耳を両手で隠すが、恨みがましい両目が隠しきれない恥ずかしさを放っている。
「なーにオトコ二人で黄昏てんの!こっちきなよー!」
エリスに呼び掛けられ、二人は輪に入った。
「試験終わったらクラブとかサークルに入れるんだよね?皆どこ行くの?」
ラウルの問い掛けにシャーロックが胸を張って答える。
「俺はベースボールやっぞ!クリケットとかフットボールでもいいけどよっ!」
「微妙~に決まってないじゃん。」
「なっ、いやっ、違うぞ、レスラーもやっからな!」
「増やしてどーすんの。」
トンチンカンな対応をするシャーロックにアレンは呆れて笑う。
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