32.少年少女

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全く迷いの無く、一語一句を言い切った。 「スゴいな、エリス…。」 「大袈裟だなぁ、シェリル。」 「ううん。だって胸張って自分の目標云えるなんてスゴいよ。」 「シェリルとか、デイジーが気付かせてくれたんだ。皆のお陰だよ。」 自信に満ちながらも、エリスは謝辞の念を送っていた。 「ラウルも生徒会行くのかな?」 「あ、僕は…」 少々引っ込み思案な態度になりつつ、ラウルはエリスに答えた。 「いや、僕は…NOISEに行こうかな、って…。」 「NOISE?学生雑誌の?」 エリスの時とは違う驚きが一同を包む。シャーロックやデイジーはすっかり目を丸くしていた。 「マジで?!お前あの部長に惚れたのか?!」 「ち、違うよ!どういう方程式?!」 両手を振って否定した後、俯き加減で、説明し始めた。 「今生徒会行ったら…いや、今の僕じゃ、まだ兄さんの影を自分とダブらせちゃうからさ。色んな事、知りたいんだ。この学校の事、先輩の事、皆の事…。それらと触れ合っていけば、何か見えてくるかなぁ、なんて…」 恥ずかしさが勝ったのか、語尾が沈んだ。 「私も、同じ感じ、かな…。」 シェリルが続いた。
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