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全く迷いの無く、一語一句を言い切った。
「スゴいな、エリス…。」
「大袈裟だなぁ、シェリル。」
「ううん。だって胸張って自分の目標云えるなんてスゴいよ。」
「シェリルとか、デイジーが気付かせてくれたんだ。皆のお陰だよ。」
自信に満ちながらも、エリスは謝辞の念を送っていた。
「ラウルも生徒会行くのかな?」
「あ、僕は…」
少々引っ込み思案な態度になりつつ、ラウルはエリスに答えた。
「いや、僕は…NOISEに行こうかな、って…。」
「NOISE?学生雑誌の?」
エリスの時とは違う驚きが一同を包む。シャーロックやデイジーはすっかり目を丸くしていた。
「マジで?!お前あの部長に惚れたのか?!」
「ち、違うよ!どういう方程式?!」
両手を振って否定した後、俯き加減で、説明し始めた。
「今生徒会行ったら…いや、今の僕じゃ、まだ兄さんの影を自分とダブらせちゃうからさ。色んな事、知りたいんだ。この学校の事、先輩の事、皆の事…。それらと触れ合っていけば、何か見えてくるかなぁ、なんて…」
恥ずかしさが勝ったのか、語尾が沈んだ。
「私も、同じ感じ、かな…。」
シェリルが続いた。
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