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今も心の襞でそれらを放さないでいるという事。リクの身の置き場所を定める為では無い。心の行く先を定める為。
一息ついた。意は、当の昔に決している。ただ、口にするのを躊躇っていただけの事だった。
「俺は…しばらくどこにも入らない。」
「え?」
「アレンと同じさ。」
リクは表情を引き締めた。
「俺は、もうやる事、決めていたんだ。それはどこにいるからやれるとか、そんなんじゃない。俺だから、やるんだ。だから、しばらく好き勝手にやってるさ。」
「えー被ったー…。」
アレンが舌を出して嫌そうな顔をする。
「おめーよか健全だよ!」
「何さーそんなオレと一緒がいいのー?」
「キモいんだよ!」
一同の笑い声が花開く。
「なーんかリク格好良くなったー!ね、シェリル?」
「あ、あぁ?エリス、お前…」
「うん…私もそう思う。」
「なっ、あっ、シェリル…!」
しどろもどろになるリクにシャーロックとアレンが組み付いた。
「なぁーに勘違いしてんだよっ!」
「初なのバレちゃうよー。」
「うっぜぇんだよ、お前ら!」
牙を立てんばかりの威嚇を見せるリクとからかう二人を見て、シオは笑っていた。
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