5.イン・フィーリングス

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「アイツは喧嘩強いけど魔法のポテンシャルが開眼するのは人より遅かった。遅過ぎるくらいさ、だって十四の時だぜ?ここに入るまではホント地獄みたいな日々さ。」 天井を見上げるアレンの視界が遠くなる。 「毎日毎日、本を読み漁って、刀振り回して、魔法出して。文字通り血の滲む努力、だった…。」 「努力家なんだな。」 「焦りもあるさ。今じゃ召還魔法も扱えるくらい成長はしたけど、アイツはここで生きて行くには少し…うん、まだ突き抜けていないモノがある。」 「それでも、そんな事は簡単に出来ることじゃないよ。」 「彼曰わく、『普通だ』だってさ。わかんないよねぇ~、そーゆーの。」 クックッと喉を鳴らすアレン。シオにはデウスエクスマキナに隠れてアレンの顔は見えなかった。
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