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「…やってみるか。」
シオはデウスエクスマキナに『一年生程度の実力で戦闘』を頭の中で命じ、杖を構えた。
「おや?やるのかぃ?」
「のんびりばかりもしてられない。」
アレンは当てつけだと一瞬感じたが、シオの意識はアレンには向いてなかった。
命令を受けたデウスエクスマキナが白兵戦の為に側面から手足を突出させる。
「「おぉ~…。」」
思わず歓声を上げるシオとアレン。
だが、デウスエクスマキナは間髪入れずに接近してきた。
瞬時に間合いを詰め、拳を打ち出す。
シオは二発かわし、右脇腹に向かった左の拳を杖を回して抑え、石突きで強かにデウスエクスマキナの頭を殴りつけた。
生身の人間なら意識を飛ばすほどの衝撃だ。
無論デウスエクスマキナには関係のないこと。
殴られた衝撃で屈み込んだ体勢で右アッパーを打ち込む。
シオは頭を後ろに反らして交わす、顎の側で鋭く空を貫く音が通る。
シオは右足を軸に左にピボットし、軸を左に変えて、一回転、大きく杖で薙ぎ払う。
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