プロローグ of 1st season

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2月10日午後10時 静まり返った住宅街。月の光を浴びて煌めく粉雪が散らつく中、一人の少女が走っていた。 大体15~16歳くらいに見える。長い黒髪を付け根のところで一本に束ねていて、耳には羽根を型どった銀のイヤリングをつけていた。 「う゛~、こんなに遅くなっちゃうなんて…。みんな寝ちゃったかな?」 そんなことを呟いている。 しばらくして、少女はとある建物に着いた。 白い門に『天之川』と書いてある。どうやら孤児院のようだ。一室のみ明かりが灯っている。 「はぁ、はぁ、う゛~アウトか~…。院長先生以外は寝ちゃったか…。ん?」 視界の下の方で何かが動いた。目線を下げると、そこには…。 「…赤ちゃん…?」 それが、全ての始まり。
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