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「そうだよ。秋穂の料理は旨いから」
「…いつも思うんだけど仕事してんのか? 昼間とかずっと家に居るじゃねーか」
「気にしたら負けだよ。それでも気になる?」
「…もういいわ」
リビングに座っている兄貴は少し残念そうな顔をしていた。
兄貴の冬人(ふゆと)。俺の5つ上の四季家の長男。
見た目は優男だが性格もかなり緩い。
ちなみに両親は居ない。
どこか旅行に行っているらしい。
まぁ生きているだろう。くたばる訳がない。
たまに人間とは思えない事を成し遂げるからな。
おかずが並べられていく時にチャイムがなった。
「夏目。ちょっと行って来て」
「や。僕ちゃんお腹ペコペコで動けない」
「小遣い…」
「全力で行かせてもらいます」
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