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「それで今日はどうしたの?」
「いや。昨日のお礼を述べに伺った所存であります」
「あら。そんなの気にしなくていいのに。ごめんね、余り物を上げたみたいで」
「そんな事ないって。いつ食べても旨いんだからさ、冬ねえのは」
「ありがとう。そう言ってもらえれば助かるわ」
この人が時節家の長女、冬香(ふゆか)。
本当に上品で何でも出来る素晴らしい姉貴分。
上品かどうか分からないって? それはご想像にお任せします。
「またお裾分けに行くわね。最近あまり食べないのよ、あの子達」
「食べないだと!? 珍しい…雨でも降るんじゃないか?」
「やかましい!」
リビングに顔を出して来た男がそう言った。
「おー、秋ちん」
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