an amorous letter*

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はっ。と目が覚めた。 何だか、とっても奇妙な夢だった。 外でセミが五月蝿く鳴いている。 まだ日差しも強い。 時計を見ると、まだ2時間しか経っていなかった。 「仕方ない。勉強するか。」 軽く欠伸をして、ため息をつく。 あんな夢を見たせいで何だか眠気が冷めてしまった。 今でも鮮明に覚えてる。 綺麗なお花畑とそれに不釣り合いなボロボロの服を着た私。 そして・・・ 真っ黒な髪。真っ黒な瞳。真っ黒な服。の同じくらいの男の子。 顔はどっかで見たことあるような、ないような、曖昧な印象。 ひとりさっき見た夢の回想をしていると、ある違和感に気がついた。 広げられたノートの上。 そこに一通の真っ白な封筒があった。
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