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失い、得たもの
総司が死んだ……。
受け入れがたい事実に、煌耶はふさぎこんでいた。
今は道場で彼の葬儀が行われている。
もちろん、煌耶も本来ならば出席していなければいけない。
けれど、煌耶は葬儀の席に出ることを頑なに拒んだ。
新八が引っ張っていこうとも、平助が引っ張っていこうとも、
左之助が引っ張っていこうとも、煌耶は意地でも動こうとしなかった。
大男の左之助の力でも、頑として動かなかった。
やめて、離して、とただ子どものように暴れ泣き叫び拒んだ。
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