手紙
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“みゆき” その人物に心当たりはない。 ただ、忘れているだけかもしれない。 少し考えてみたが、分からない。ふと、顔をあげると、にやにやした雄二がこちらを見ていた。 「なんだよ。」 不機嫌そうに言ってみたが、雄二は、さも愉快そうに 「誰だよ、“みゆき”って」 「知らねぇ。」 「嘘つくなよ。 水臭いこというなって。」 そう言って、手紙を渡してきた。 手紙は、特徴的な丸文字で書かれていた。
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