三、目覚める想い

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あれから私は、二人を極力近付けようと必死だった。 さすがにいきなり二人が両思いにならないことは、恋愛未経験な私でも分かる。 だからまずは互いの距離をなるべく近付けるようにした。 内山さんとも何度か電話でやりとりして、なんとか普通に話ができるまでに至った。 「有紀、ご飯食べに行こ」 「えぇ。いいわよ」 私たちが外に出ようとした時、内山さんが声をかけてきた。 「佐伯、大沼、俺も一緒にいいか?」 「もちろん構いませんよ」 今日は三人で食べに行くことになった。 有紀はまだ…内山さんに対して緊張気味。 私と同じで苦手なのか… でも、初めて見たな… 誰にでも愛想よく接する有紀がこんなに緊張するのも…
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