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大して会話もせず、元居た街から離れ歩き進んで行く俺とアオム
まぁ会話は俺が大抵一言しか返さないから続かないってだけなんだがな
そんな俺等が最初に着いた場所は―――…
***
「………廃村?」
人の気配を感じない寂れた廃村を目の前に俺は眉間に皺を寄せる
「おい、ここは何だよ。ただの廃村じゃねぇか」
「おっかしいですね…聞いた話によると、ここは普通は手に入らないような武器が集まる所の筈なんですが…」
アオムもこの状況は想定外だったらしく、地図を広げて首を捻っている
「その地図間違ってんじゃねぇの?それかお前が方向音痴とか」
「………」
「……え、まさかお前」
「あ、あははは…」
頬を引きつらせながら苦笑いで俺を見るアオム
「お前…マジでか」
「すみません…」
案内役が方向音痴とか聞いたことないんだが
あー…これからどうすりゃ良いんだよ
「…旅行くのが本気で面倒になってきたな」
「いや!大丈夫ですって!!こんなときの為にGPS付き携帯持ってますから!!」
バーン!!と俺に見せ付けるように携帯を見せてくる
あ、一応言っとくが…
この世界に携帯あるんだとか思ったら負けだからな←
「じゃあ早く検索しろよ」
「はい、ちょっと待ってて下さいね」
そう言ってアオムはカチカチと携帯を扱いだした
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