4人が本棚に入れています
本棚に追加
この国の王らしい偉そうな奴に呼ばれて城へやって来た俺。
いきなり指差して命令されたんだが……意味わからん。
「勇者よ! 世界を救う為に旅に出るのじゃ!」
「……は? 絶対嫌だ」
何で俺が世界とか救わなきゃなんねぇんだよ。
んなこと正義感の強い物好きにさせろよなー。
「何を言っておる! お前は勇者であろう!? 勇者には世界を救うという使命があるのじゃ」
「…俺今口に出してたか?」
「あぁ、バッチリな」
「ちっ…つか聞こえてたんなら俺が嫌がってんのわかってんだろ?」
「確かにその気持ちはわかった……だが、無理矢理にでも行ってもらうぞ」
「あ゙? 嫌だっつってんだろ?」
「ふっ……そう言うと思っておったわ。だが良いのか? 今回は、もし行かなければ……」
「? 行かなければ……?」
「勇者の名を剥奪じゃあ!」
「………別に良いけど」
面倒な旅とか訓練とかしなくてよくなるから、逆にありがたいな。
「なっ! 勇者でなくなることの意味を知らんのか!?」
勇者でなくなることの意味?
なんだそれ?
「勇者辞めたらなんかあんのか?」
最初のコメントを投稿しよう!