4人が本棚に入れています
本棚に追加
「この旅の目的地は魔王の住む城です」
魔王の住む城?
…なんてベタな展開←
「じゃあもしかして旅の目的ってのは…」
俺がそこまで言うと、少年は首を縦に振り言葉を続けた
「そうです。この旅の目的は…
魔王と話し合って仲良くなっちゃおうぜ☆キラーン…です!」
「いや、キラーンじゃねぇよ!え?何?魔王倒すとかそういう展開じゃねぇの?」
どーん!っと効果音が付きそうなくらい堂々と言った少年に突っ込まざるを得なかった
「冗談ですって!勇者様の考え通り、この旅の目的はベタな魔王退治ですよ」
ニコニコと笑いながら言う少年に軽く殺意がわいた瞬間だった
「喋んのもダルくなってきた…まぁとりあえず魔王倒せば良いんだろ?」
「はい、そうです!国民の皆さんが勇者様に期待してますよ!!」
「期待ねぇ…」
「僕も憧れの勇者様のサポート出来て嬉しいんです!精一杯頑張ります!!」
「ふーん…まぁ頑張れや」
何か暑苦しいな少年
しかも俺に憧れるとか…少しずつ現実を教えてやるか
「はい!!あっでは、魔王の住み処まで案内しますね。あと僕のことはアオムとお呼びください」
少年…改めアオムはそう言って歩き出す
俺その後ろを面倒臭そうにゆっくりとした足取りで着いて行く
「…マジで旅始まっちまったよ」
最初のコメントを投稿しよう!