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「何やら、お怒りのようでしたが?」
脱衣場の扉を開けて、また45度の角度で頭を下げ、白雪がそこから動くのを待つ。
「あの……僕……元の子供部屋に戻りたいんだけど……。
頭に刀なんか置かれて、あんなだだっ広い部屋で眠れない……。」
幼い頃からほとんど病院生活だったが、自分の子供部屋が二階の端にある。
できれば、そこに戻りたい。
「それはなりません!出来ぬ相談で御座います。
あそこは白雪家代々の当主のお部屋。
もし、お気に召さないのなら、リフォームなされてはいかがですか?」
「いや、そこまですることはないよ。
じゃあ。せめてあの妖刀を、どっか僕の目につかない所に仕舞うなり……売るなりなんなりしてくれる?」
刀に幽霊が取り憑いてるなんて言ったって信じてはもらえないだろうと、遠回しに訴えてみたが……。
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