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「情けない!爺めは情けのう御座います~!」
床の上に突っ伏して、大判の白いハンカチで顔を覆い……白雪の腰にぶら下がるように嘆く執事の長谷川さん。
「いけね。タブーの地雷踏んじゃったよ。」
ウンザリしながら、ミドルグレーの執事の頭を撫でて宥めるハメに……。
「あれは、白雪家先祖伝来の家宝。
あれを持つは、白雪家当主の証し!それをまあ……売っ払え……?
亡き旦那様も草場の陰で、泣いておられますぞ!」
白雪にぶら下がったまま、説教する事一時間……話は段々と先代白雪の父親の自慢話となっていく。
「……利発で……気配り上手で……可愛くて……。
わたくしだけの一輪の花……。
ああ~!旦那様~~」
つ……つかれた……。
「親父。なにしてんの?」
助けに船が入った。ホッと胸をなで下ろした白雪だった。
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