1.眠り姫と小姓

9/21
前へ
/725ページ
次へ
『殿~♪いずこに?』 「風呂」と言って、失敗したかな?と、声の方向に目をやると……。 『それがしが、背中を流します♪』 案の定小姓は、嬉しそうにフワフワと白雪の隣りを漂っている。 「却下!絶対に入ってくんな!」 「御~意~……」 「何?その口惜しそうな顔は! ちょっとでも覗いたら、あの刀……即、うっぱらうからな!」 「ううっ……殿ともあろうお方が……」 悔しげに唇を噛んで、小姓はスッと姿を消した。
/725ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1517人が本棚に入れています
本棚に追加