君が叫んでいる。メギドの丘で………。

2/13
前へ
/126ページ
次へ
 新潟に到着した光司郎と百は、基地を作るという、柏崎市に来ていた。 「ここに来るのは初めて?」 「いや、実はわたしも新潟育ちなんだわ。でも、前は原子力発電所があったような………。」 「世の中は変わっていくからね。」 何気ない会話をする二人は、彼らだけの世界へ入って行きそうだ。 (百ちゃんも新潟育ちだったんだ。でもそうだよな。でなきゃ、八年前に会うわけないし。) この時、光司郎が、新潟に生まれて良かった。と思ったのはここだけの話である。  基地の完成は来月が予定なので、おおまかな説明をして、すぐに解散だった。 「ところで、今日どこに泊まろうか。」 「えっ?光司さん聴いてないの?わたし、今日から光司さん家で暮らすんだよ?」 この一言で、光司郎の精神は掻き回された。嬉しいような、悲しいような、照れくさいような、そんなモヤモヤした感情があった。 「………後悔するかもよ?」 「わたしは、光司さんの奥さんだねっか、もう、決めたんだてば。」 「わかった。行こう。」 二人は駆けていった。そのときの神情光司郎は、こんな感じだった。image=281640637.jpg
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加