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新潟に到着した光司郎と百は、基地を作るという、柏崎市に来ていた。
「ここに来るのは初めて?」
「いや、実はわたしも新潟育ちなんだわ。でも、前は原子力発電所があったような………。」
「世の中は変わっていくからね。」
何気ない会話をする二人は、彼らだけの世界へ入って行きそうだ。
(百ちゃんも新潟育ちだったんだ。でもそうだよな。でなきゃ、八年前に会うわけないし。)
この時、光司郎が、新潟に生まれて良かった。と思ったのはここだけの話である。
基地の完成は来月が予定なので、おおまかな説明をして、すぐに解散だった。
「ところで、今日どこに泊まろうか。」
「えっ?光司さん聴いてないの?わたし、今日から光司さん家で暮らすんだよ?」
この一言で、光司郎の精神は掻き回された。嬉しいような、悲しいような、照れくさいような、そんなモヤモヤした感情があった。
「………後悔するかもよ?」
「わたしは、光司さんの奥さんだねっか、もう、決めたんだてば。」
「わかった。行こう。」
二人は駆けていった。そのときの神情光司郎は、こんな感じだった。
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