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ある日の昼下がり。光司郎と百は、いつものように新しい基地を建設する場所へやってきた。
そこには、なにやら怪しげな塔があったが、二人はあまり気にしなかった。
その後二人は、太夫浜をうろついていた。
「いやーそれにしても、新潟の海はきれいでいいなー」
光司郎は、百の言葉に唖然とした。
そこには、青い空、白い浜、そして………、汚い緑色の海が広がっている。とてもきれいとは言いがたいものだった。
「そ………そうかな………?」
「黄泉の国の海はどろどろしてて、人の足とか浮いてるし、なにより入ると亡者たちが足を掴んで引きずり込んでいくから、ぜんぜん楽しくないんだわ………。」
これを聴いて光司郎は、かなりの恐怖を覚えたが、百が楽しそうなので、ホッとした。
「それじゃあ、泳ごうか………。」
「うん。あでもそのまえに………。」
「?」
(マジか………。)
百は、半透明の液体が入ったビンを持ってきた。どう見ても日焼け止めであった。
「背中に塗るの、難しいすけ、光司さん頼めないかね?」
「僕でよければ喜んで………。」
しかし、彼女は水着姿。一言で言えば、色っぽい。だが、光司郎はあたかもそれが当然とばかりに、素早く日焼け止めを塗り、あっという間に終わらせた。
「ありがとう光司さん。わたし日射しに弱くてね。おまけに今日はあっちゃいから、どうもダメで………。」
「いいっていいって、困ったときはいつでも言ってよ。さて、泳ぐぞぉおおおお!」
「おー!」
後に、二人は死にかけることとなる、
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